四柱推命を作った話 — 60タイプの性格診断ができるまで
ウラシルに「四柱推命」の命式計算ツールと、60タイプの性格診断ページを追加しました。生年月日と生まれた時間を入力すると命式が表示され、自分の日柱タイプの性格・恋愛傾向・仕事の適性・相性まで詳しく読める機能です。
四柱推命を作ろうと思った理由
ウラシルには星座占い・九星気学・六星占術がありましたが、「東洋占術の本丸」とも言える四柱推命がまだありませんでした。四柱推命は、生年月日と生まれた時間から「命式」と呼ばれるチャートを作り、性格や才能の傾向を読み解く占術です。占いの世界では「最も精密な占い」とも呼ばれています。
「自分の命式を知りたい」というニーズは根強いのに、無料で見やすいツールは意外と少ない。それなら、ウラシルのトーンで——押しつけがましくなく、でもちゃんと深い——ものを作ろうと考えました。
60タイプの壁
四柱推命の日柱(命式の中核)は、十干と十二支の組み合わせで60種類あります。星座占いの12タイプ、九星気学の9タイプと比べると、圧倒的に多い。しかも、それぞれに「甲子(きのえね)」「乙丑(きのとうし)」のように独特の名前がついています。
この60タイプすべてに、性格の表と裏、恋愛傾向、仕事の適性、相性まで書いていく作業は、正直なところかなり大変でした。
大切にしたのは、「どのタイプの人が読んでも、自分のことだと感じられる」こと。たとえば「甲子」は木と水の組み合わせです。水が木を育てるように、内側に豊かな可能性を蓄えているタイプ。一方で「庚午」は金と火の組み合わせで、火が金を鍛えるように、プレッシャーの中で輝く人。五行の関係性から性格を紐解いていくと、60タイプそれぞれに物語が生まれます。
命式計算のこだわり
「命式を自動計算する」と一言で言うのは簡単ですが、実はかなり繊細な計算が必要です。特に難しかったのが「月柱」の計算。太陽暦ではなく、二十四節気で月の切り替わりを判断する必要があります。立春が2月4日の年もあれば3日の年もある。この境界を正確に判定するために、1920年から2060年までの節気データを用意しました。
日柱の計算にはユリウス日(天文学で使われる日付の通し番号)を使っています。紀元前4713年から数えた日数から60で割った余りが、その日の干支になる。数千年前に生まれた暦の仕組みが、現代のブラウザの中で動いているのは、なかなか感慨深いものがあります。
「生まれた時間がわからない」問題
四柱推命は本来、生まれた時間まで使って四つの柱を出します。でも、自分の出生時刻を正確に覚えている人は、実はそう多くありません。
ウラシルでは、時間が「不明」でも年柱・月柱・日柱の三柱で鑑定できるようにしました。時柱がなくても、日柱を中心に性格の傾向はしっかり読み取れます。「わからないから使えない」ではなく、「わかる範囲で、十分に深い」。それがウラシルらしい設計だと思っています。
五行バランスという視点
命式を出した後、もうひとつ面白いのが「五行バランス」です。木・火・土・金・水——命式に含まれるこの5つの要素の偏りを見ることで、その人の強みと課題が浮かび上がります。
火が多い人は情熱的だけれど、水が少ないと冷静さが不足しがち。土が多い人は安定感があるけれど、木が少ないと成長への意欲が控えめ。バランスに「正解」はありません。偏りがあるからこそ、その人らしい個性が生まれる。五行バランスは、自分の持ち味を客観的に見つめるきっかけになると考えています。
通変星と十二運の解説
命式を出しただけでは「漢字が並んだ表」で終わってしまいます。大切なのは「だから何なのか」を伝えること。
通変星(命式の天干同士の関係)は性格や才能の傾向を、十二運(天干と地支の関係)は運気の強さやライフステージを表します。それぞれに10種類・12種類のパターンがあり、組み合わせによって一人ひとり異なる読み解きが生まれます。
結果画面では、あなたの命式に含まれる通変星と十二運を一つひとつ丁寧に解説しています。「比肩」が出たら自立心の話、「帝旺」が出たらカリスマ性の話。専門用語を並べるのではなく、「あなたの場合はこういう意味です」と語りかけるトーンを心がけました。
これからのこと
今回は命式計算ツール、60タイプの性格診断、通変星・十二運・空亡の解説ページを公開しました。今後は相性診断ツール(二人の命式を比較する機能)や、年ごとの運勢の追加も検討しています。
四柱推命は奥が深い占術ですが、だからこそ「初めての人でもわかりやすく、でも薄っぺらくはない」という線を大切にしていきたいです。